2010-11-30

奥多摩の酒

日曜日、
下痢と嘔吐の為に、
紅葉を見そこなった嫁のかねてからの希望で、
奥多摩の酒、
澤乃井でお馴染みの小澤酒造へ。
JR青梅線沢井駅で降りまして、
3分程で到着です。
小澤酒造の敷地から地下通路を通って、
青梅街道を渡りますと、
豆腐と湯葉料理のままごと屋、
オープンガーデンの澤乃井園、
その前を多摩川が流れています。

澤乃井園の売店で、
15時からの酒蔵見学予約券をいただいて、
御獄渓谷へと続く遊歩道を散策しました。
1時間近く紅葉狩りを楽しんだ後、
いよいよ酒蔵見学です。
1日4回(11時13時14時15時)、
定員1回30名でインターネット予約もできるそうです。

小澤酒造の方に案内されて、
酒蔵の中を見学させていただきましたが、
タンクが並んでいるだけなので、
いまいち盛り上がりにかけます。

ですが、
無料試飲になって目が覚めました。
冬季限定「しぼりたて」という、
フルーティーな辛口を呑ませていただきましたが、
なかなかです。

ぐい呑みで1杯だけ、
タダ酒呑ましてもらって、
あとは澤乃井園の2階にある、
有料試飲処で呑み直しです。
1杯200円~500円、
もれなく澤乃井ロゴ入りぐい呑みがもらえます。
おかわりはすべて100円引きだそうです。
わたしは200円の「辛口」をいただきました。
これもなかなかでした。
燗酒にしたら最高でしょうが、
さすがに燗はやっていないようですね。

この有料試飲処は、
山帰りの爺さんたちの憩いの場になっているようで、
続々とやってきます。

まあ、
千円も呑めばもう、
ベロベロです。

イワモケ

2010-11-28

大栖峠~三室山

今週はまた、
ひとり修行僧遊びに戻りまして、
大栖峠を起点に、
御岳山→日の出山→三室山と、
南側の尾根道を横断してみようと思います。
休憩なしで約6時間のコースです。

JR青梅線の鳩ノ巣駅で降りて、
紅葉の鳩ノ巣渓谷を見下ろしながら雲仙橋を渡って、
30分程歩きますと、
越沢パレスキャンプ場の分岐点を大栖峠方面へ、
あとはひたすら登り続けます。
奥多摩デビューの夏、
軽い気持ちでこの大栖峠越えを試みましたが、
あまりの急勾配に息が上がり、
なんとか峠には到着したものの、
膝が大笑いしちゃって、
来た道をまた引き返すという、
奥多摩に打ちのめされたあの夏の日。

今回あの大栖峠に再チャレンジしましたが、
すんなり40分程で峠を越えることが出来ました。

大栖峠のベンチには先客たちがいて、
ひとつも空きがなかったので、
そのまま御岳山へと向かいます。
大汗かいたTシャツを着替えたいのですが、
歩いても歩いてもベンチがありません。
しかたなく道の途中でリュックを下ろして着替えましたが、
寒い寒い。
日中だというのに息が白いんですから。

途中、
大きなリュックを背負った集団と挨拶を交わし、
細い尾根道では別の集団がわたしを先に通す為に、
立ち止まってくれています。
挨拶を交わしながら恐縮して先を急ぎます。

鳩ノ巣駅を出てから2時間程で御獄山に到着しました。
長い石段はちょっと勘弁ですから、
御獄神社を素通りしまして、
楽しそうな商店街を抜けて日の出山へと向かいます。

夏ならのんびり歩いても平気ですけど、
この季節、
2時間程早く暗くなります。
まだまだ先は長いですから急ぎましょう。

御獄山から日の出山へと、
じわじわと登りが続きます。
峠越えのダメージを太股に感じつつ、
ゆっくりゆっくり丁寧に登り続けて日の出山頂上です。
日の出山は今日も大にぎわい、
本当に人気の山ですね。
ベンチに腰掛けて汗を拭い、
水分補給をして、
ひと息ついて気づいた。
鳩ノ巣駅を出てから約3時間、
一度も腰を下ろして休憩していなかった。
奥多摩に打ちのめされた、
あの夏の日から早3ヶ月。
すっかり俺の身体は山歩きに順応しているッ。
健脚ってぁぁ素敵ッ。
山ってぁぁ楽しいッ。

大きく深呼吸して、
マイナスイオンを血管の中へと染み込ませながら、
三室山を目指して更に尾根道を進みます。
あとは以前経験した「とりあえず三室山」ですから、
ずっと下り続けます。

梅野木峠を抜けて、
三室山の山頂にも立ち寄って、
梅郷ゴルフ場を横目にしながら、
下山しました。

鳩ノ巣駅を出てから4時間と少々。
少し急ぎすぎたようで、
膝裏の腱が痛いです。

山を下りながらずっと考えていたのですが、
日の出山の山荘前に停められていた車、
どっから登ったんでしょう?
日の出山頂上まで、
車道なんてないはずなんですが。
地図を何度見直してもそれらしい道はないし、
ほんと不思議です。

とぼとぼと多摩川を渡って、
JR青梅線の日向和田駅から150円で帰りました。
鳩ノ巣、古里、川井、御獄、沢井、軍畑、二俣尾、石神前、日向和田の9駅横断でした。

イワモケ

2010-11-22

奥多摩むかしみち

彼にはじめて会ったのは2001年の夏でしたから、
あれからもう9年になりますか。
わたしが1年だけ住んだ山口県のトある島に、
父であるプロデューサーE氏に連れられて、
遙々東京から遊びにやって来たのでした。

あのちっちゃいのが、
いつのまにか中3です。

その中3が先日、
彼女と高尾山に行きまして、
山歩きの楽しさに目覚めたそうです。

中3の下に中1と小5の弟が2人いまして、
今回E氏の依頼を受け、
兄弟3人と彼女ひとりを引き連れまして、
秋の奥多摩を満喫してもらうべく、
観光ガイド役を勤めさせて頂くことになりました、
山モケと申します、
どうぞよろしく。

E氏とは昔、
調布から新潟は糸魚川までのバカチャリ旅行をしましたが、
最近は膝の状態が芳しくないので、
山を登るのは無理だということです。

当初はバスとケーブルカーで御獄山まで行き、
子どもたちだけを引き連れて、
日の出山でも往復しようかと思いましたが、
これじゃあどうにも面白くないから、
終点の奥多摩駅まで行き、
奥多摩湖を目指して、
割合平坦な「奥多摩むかしみち」を歩くことにしました。

とは言え、
全部歩きますと4時間はかかるコースなので、
短縮版の2時間コースを楽しむことにします。

さて、
当日の日曜日。
昨晩ディナーでいただいた、
インドレストランのカレーがいけなかったのか、
早朝から嫁が下痢と嘔吐です。
わたしも一緒に食べましたが、
こちらは別段問題ありません。
なんなんでしょう?
原因不明ですが、
うちで養生しててもらうしかありません。

というわけで嫁を置き去りにして、
わたしが住む最寄り駅でもってE氏御一行様と合流しまして、
乗って来た車は田舎値段の駐車場に入れ、
出発です。

E氏に教えられた、
「イワモケ」という響きが面白いらしく、
「イワモケ、イワモケ」と、
子供たちに連呼されながら電車に乗りまして、
奥多摩に向かいました。

青梅駅から奥多摩駅まで、
ドアの開閉は押しボタン式です。
東京23区から来た子供たちには当然それが珍しく、
興味津々の様子でした。

E氏のうんこ待ちやらなんやらで、
奥多摩駅に到着したのが、
お昼近くになってしまいましたから、
駅前で軽食と飲料水とを各自購入しまして、
12時25分発のすし詰め状態のバスに乗り込み、
15分程で境橋というバス停に到着して、
途中下車しました。

バスを降りた橋の下には、
絵に描いたような渓谷が広がっています。
子どもたちは「すごいすごい」と大喜びしながら、
各自のデジカメで撮影大会です。
実はわたし、
「奥多摩むかしみち」は初体験で、
山と高原地図と現地の道しるべが頼りです。
まずは白髭神社を目指して歩くはずなのですが、
「白髭神社こちら」的な道しるべがなにもなく、
しかたなく全長359メートルの白髭トンネルを抜けて、
「むかしみち」に入ることにしました。

帰ってから調べてわかりましたが、
白髭トンネル脇の道をのぼれば「むかしみち」に合流でき、
白髭神社に立ち寄ることも出来たようです。

まあ、
なにはともあれ、
無事「むかしみち」に入ることが出来ましたので、
あとは道しるべ通り歩き続けるだけです。

この「むかしみち」というのは、
新しい青梅街道ができたために、
すっかり交通がとだえた旧青梅街道のことです。
江戸と甲州とをむすぶ道で、
甲州街道に対して、
甲州裏街道とも言われていたそうです。

紅葉した山々を見ながら歩き出しますと、
子どもたちから、
「イワモケ、歩くのはや過ぎ」
というクレームです。
やっぱり子どものペースじゃあ、
2時間は無理だなとあきらめて、
少し歩いては振り向いて待つ作戦に変更します。

ひとり山歩きばかりやっていますと、
どんどんペースが早くなりますから、
たまにはこんなのんびりペースも良いものです。

惣岳渓谷の深い谷に渡されている、
しだくら橋と言う吊り橋を恐る恐る渡ります。
確かに「5人以上禁止」ということだけあって、
揺れ方がリアルに恐ろしいのですが、
子どもたちは飛んだり跳ねたりの大はしゃぎでした。
吊り橋を渡ったところでレジャーシートを広げて、
軽食タイムです。

歩いていると汗ばむくらいの陽気ですが、
座り込むと急に寒くなります。
あまり長く休んでいると風邪を引きそうなので、
出発します。

縁結びの地蔵尊とか、
馬の水のみ場とか、
むし歯地蔵尊とか、
各所に説明看板があり、
それを毎回小5くんが大声で読みます。
読めない漢字は適当に読むから意味不明ですけどね。

国道411号の中山トンネル脇から、
舗装された道路が山道にかわりました。
1時間以上歩き続けた後の山道、
E氏を気づかいながらゆっくりと登り続けますと、
中山集落です。

中1くん、
昨日スクワットを100回やったせいで、
太股が痛くて、
E氏が持参した登山用の杖を手放しません。
小5も中3もその彼女もペースがどんどん落ちて、
「イワモケ、あと何分?」を連発しています。
山道と格闘すること約30分、
奥多摩湖を一望できる場所に、
青目不動堂という休憩場があり、
食事もできるようなので、
ここで遅い昼食をいただくことにしました。

うどんはあとひと玉、
そばはあと5玉、
白米のおにぎりはあとふたつ。
焼き餅は割とあるそうです。
とにかくあるものを全部注文しまして、
大人たちは、
とりあえずビールで乾杯です。

まあ、
小一時間休憩して、
あたりもすっかり薄ぼんやりしてきましたから、
最後の力を振り絞って下山です。

坂を下りきると国道に出て、
西東京バスの水根バス停に着きました。
タイミング良く時刻表にない臨時バスがやって来て、
それに乗り込んだら、
すいすい15分程で奥多摩駅到着です。

奥多摩駅の公衆トイレで小便などをして、
発車まであと3分の電車に乗り込んだ、
までは良かったけれど、
3兄弟が例の開閉ボタンで遊びだして、
ホームに中3と小5とを置き去りにして、
静かに電車が走り出してしまった。

結局、
次の白丸駅で降りて、
待つこと20分。
やっと合流して、
全員電車で爆睡してたら、
あっという間に青梅駅。

青梅からふた駅、
朝乗ったわたしの最寄り駅で降りて、
駅前にある温泉にたち寄って、
温泉内にある食事処で夕食をいただいて解散です。

駐車場でお見送りをして、
家に戻ったらもうぐったり。
嫁の健康状態も回復したようで、
安心して爆睡しました。

イワモケ

E氏のビールは、
サウナですっかりぬけましたので、
飲酒運転ではありません。
あしからず。