劇場は新宿武蔵野館だったように記憶しています。
ある情報誌で、
あの衝撃的な消しゴム頭写真を見て、
公開3日目あたりに劇場へと足を運びました。
観客は、わたしを含めて4名。
当時の日本では、
まったく無名だったデヴィッド・リンチですし。
とても気色の悪い奇形映画ですから、
こんなものでしょう。

わたしはどんどんその異様な世界にのめり込んでゆきました。

イレイザーヘッドマニアと化したわたしは。
映画学校の友人たちに、
「とんでもない監督が現れたぞ。
イレイザーヘッドを観ろ、イレイザーヘッドを観ろ」
と強く薦めました。
普段あまり映画を褒めないわたしが、
あまりに薦めるので。
友人たちは、こぞって劇場に足を運びました。
イレイザーヘッドマニアが増殖され、噂が噂を呼び。
イレイザーヘッドは映画学校の中では、
とても有名な作品となりました。

一般客には全く受けなかったんでしょうね。
公開2週間で打ち切りとなり、
観損なった友人たちはかなり落胆していました。

メル・ブルックス製作で「エレファントマン」という。
メジャー系奇形映画を作っているという情報が流れます。
観損なった友人たちは、見逃した事を本当に悔いておりました。

劇場で観ておかないと、一生観られない可能性大なのです。
ましてや、公開2週間で打ち切りですから。
絶望的な興行成績です。
今やDVD等で、
好きな時間に、
好きな場所で、
映画が観られる時代です。
映画学生さんたちにとっては、
とても恵まれた環境になったのではないでしょうか。
イワモケ
[追筆]
昔々のお話ですから、
多少記憶が怪しい所もあります。
間違った情報等ありましたら、
失礼致します。