2007-12-28

コマ撮り

ゴールデンタイムのテレビドラマで。
放送禁止を喰らってしまいまして。
しばらく。
人間撮るのやめようと思い。
コマ撮りに手を出したワケです。
11年前の話ですけど。
真賀里文子さんという、伝説のコマドラーをご存知でしょうか?
最近ですと、「コンタック」とか「ドコモダケ」とか。
有名ですね。
人形アニメーションも魅力いっぱいなのですが、
ずっと実写をやって来た人間にとって。
ミニチュアセットは超、魅力的です。
割と安価で、
世界観を全てコントロール出来る。
美術を担当したのは、佐々木記貴です。
当時彼は30歳です、天才ですね。
昨年久々に佐々木記貴と、
ミニチュアセットを使ったコマーシャルを作りました。
俺はミニチュアセットがとても好きだッ!と。
叫びたい気分でした。
今度はミニチュアセットの中に、人間を入れてみたいです。
考えただけで、ワクワクします。

イワモケ

2007-12-27

ロベール・ブレッソン

若い方は、
観た事も聞いた事もないんじゃないかと思いますが。
1901年生まれのフランス人映画監督です。
代表作には、
「スリ」
「ジャンヌ・ダルク裁判」
「ブローニュの森の貴婦人たち」
「田舎司祭の日記」
など。
いろいろとありますが、
わたしは「白夜」という映画がとても好きでした。
映画専門学校生の頃、
三鷹あたりの名画座で観たように覚えています。
残念ながらこの作品、
ビデオとかDVDとかないです。
(おそらく版権の関係で)
もう一度観てみたいのですが、
今となっては観る術がありません。
同じ原作でヴィスコンティも撮っています、
ヴィスコンティ版の方が有名かも知れません。
ブレッソンは、「役者」を「モデル」と呼びます。
つまり、役者はひとつの物体なのです。
映画「やさしい女」のヒロイン、
ドミニク・サンダ(当時・16)の興味深い証言があります。
「ブレッソンがつくりだす空間というのはとても奇妙です。
ずいぶん不思議なことをさせられました。
たとえば、相手役と話をするとき。
彼の目でなく左耳の、
それもとても厳密に指示された個所を見るようにと言われたことです。
それは私にはとても奇妙な体験でした。
けれども、そのうちに少しずつ。
ブレッソンが、
私の表面上のあらゆる反応をできるかぎりとり去って。
私の内部からにじみ出て来るものを、
見付けたいのだという事が分かってきたのです」
映画専門学校生時代からこの演出論に馴染んで来たせいか、
役者に冷たいとよく言われました。
別に冷たくしている訳ではなく、
役者を客観的に見ていただけなのですが。
人間を5年も撮っていない理由に、
深く関係しているのではないかと。
今、思ってみたりしています。

イワモケ

2007-12-26

ラブラブトンマ計画

美術の佐々木記貴、照明の斉藤勝範、キャスティングの百武恵美子。
イワモケ組の常連スタッフですが、事の始まりはすべてこのドラマでした。
広島の仕事、12年前からですが。
いまだに続いています。
こんなに長く続くとは、夢にも思っていませんでした。
サンモールという広島紙屋町にあるファションビルが、
クライアントです。
このサンモールが、
フジテレビの「月9」後に5分枠を1年分。
1社提供で買ったのでした。
それで、なにをしたものか?と相談され。
「ラブラブトンマ計画」という、
地方ドラマをやる事になったのです。
テレビで流せるものなら、
なにをやってもいいという事でしたので。
(と。わたしが勝手に思い込んでいたかも知れませんが)
ドラマツルギーというものを破壊してやろうと思いました。
通常、脚本というものは。
ある程度「ハコび」を決めてから執筆しますが、
この時の脚本は何も決めずに書き出し。
そのまま面白い方へ面白い方へと、勢いだけで書いてみました。
この方法は漫画家時代によくやっていた方法で、まずひとコマだけ。
いきなり本描きをして、
その絵をじっと見つめた後にまたひとコマ本描きをする。
そんな調子でどんどんコマをうめてゆくと、
実にへんちくりんな漫画が出来上がるのです。
この「ラブトン」脚本も、実にへんちくりんでした。
しかしです。
ドラマと言っても地方局番組です、
とにかく信じられないくらい制作費がない。
今考えると、よくもまあ。
あんな予算で作ったものだと感心します。
もう時効だから白状しますが、
ロケ先で電気を泥棒しまくりました。
店舗脇にあるコンセントにドラムを差し込み、
延々と現場まで伸ばして撮影していました。
近くに電源がない時は、
公園トイレから直結して電気を盗みました。
本当に悪いことばかりして、
どうもすみませんでした。

イワモケ

2007-12-25

封印している映画

本当に申し訳ないです。
2000年に再公開すると言ったのに、
未だに公開できていません。
大人の事情がいろいろとありまして、
再公開のめどは一切立っておりません。
本当に、ごめんなさい。
来年、
短篇映画作りから映画に復帰してみようかと考えています。
いきなり長編は、15年も映画を撮っていない監督じゃ。
集まりませんから、お金。
リハビリですね、短篇映画。
人間撮りたいんですけど、またコマ撮りです。

ここ10年、
どうも人間向きの企画ってあまり思いつかないんです。
自分の好みが、かなり特殊なせいでしょうか。
思いつく人間用の企画は概ね、門前払いです。
これがコマ撮りだと、シブイ企画でもOKになったりする不思議。

最初の映画を撮影していた時、わたし29歳でした。
あん時、子供でも産まれてたらもう18歳ですよ。
「菊池」なんて映画、知ってるいる人は。
これはもう、かなりのマニア。
という事ですね。

イワモケ

2007-12-24

人間撮ってないなぁ

映画は14年、ドラマは8年。

人間自体、5年撮っていません。
別にアニメーションの監督になりたかった訳じゃないけど、
人間を撮る機会がめっきりなくなりました。

そろそろ人間、撮りたいです。

イワモケ