もっぱらこの方の本を読んでいました。

この公演が名古屋でありまして。
わたし、駆けつけました。
高校3年生だったように記憶しております。
発足当時の安部公房スタジオのメンバーは、
新克利、井川比佐志、伊東辰夫、伊藤裕平、大西加代子、粂文子、
佐藤正文、田中邦衛、仲代達矢、丸山善司、宮沢譲治、山口果林の
12名だったそうです。
しかし。
わたしが観た時は既に、
ほとんどのメンバーが脱退していて。
発足時のメンバーは、山口果林さんのみでした。
上演された演目は芝居ではなく、
前衛的なダンスパフォーマンスでした。
出演者全員が布の中で踊り続けるというもので、
どの方が山口果林さんなのかも判明できませんでした。
上演後。
安部公房先生自身が舞台に現れて、挨拶をされました。
あの眼鏡と、あの消しゴム頭です。
憧れの先生を実際に見て、感激しまくりです。

日本では思うような評価が得られず、
(海外評価と国内評価のギャップ)。
1980年代に活動を休止したそうです。
1993年。
安部公房先生が亡くなられてからというもの、
安部公房先生の評価が不当に低い気がしてなりません。
安部公房という作家。
わかり易いか、わかり辛いか。
と言われれば、やっぱりわかり辛い。
読むのが辛いのなら、
勅使河原宏監督が映画化した。
「おとし穴」「砂の女」「他人の顔」「燃え尽きた地図」
なんかを観て頂きたいものです。
イワモケ