2008-02-27

ソドムの市

この映画を撮り終えた直後。
ピエル・パオロ・パゾリーニはローマ郊外のオスティア海岸で、
轢死体(車にひかれて死ぬ)で発見されました。
当時の新聞には。
この映画に出演していたエキストラ少年に、
パゾリーニが男色行為を強要して殺されたと、
書かれていたように記憶しておりましたが。
犯人として逮捕された男性(当時・少年)が2005年になって、
真犯人は別の3人組で。
家族に危害を加えると脅されたので罪をかぶった、
もう両親も死んだので話せる。
などと、告白をしているそうです。
最後の最後まで、
スキャンダラスと言いましょうか。
謎の多い監督です。
この映画がパゾリーニの遺作となったワケですが、
仕上げ前に殺されてしまいましたので。
編集およびダビングには立ち会わずして、
完成した無念の映画です。
原作は、マルキ・ド・サドの「ソドム百二十日あるいは淫蕩学校」です。
1975年当時、
わたしは14歳でした。
さすがに中学生でコレを観るワケもなく、
高校生の時に名画座で観ました。
全編、
全裸のオンパレード。
オシッコは飲むは、
ウンコは食べるはで。
画面はボカシだらけでしたからもう、
なにがなんだかさっぱりです。
今回無修正版DVDを手に入れて、観直しましたが。
よくもまあ。
ここまでの変態大運動会映画を作れたものだと、感心致します。
この映画の超強烈な印象により、
パゾリーニを際物映画を作る人と誤解されている方も多いと思いますが。
「デカメロン」「カンタベリー物語」「アラビアンナイト」と続く、
いわゆる「生の三部作」。
特に「デカメロン」は絶品であります。
是非1度、お試しくださいませ。
写真は、「デカメロン」出演時のパゾリーニ自身であります。

イワモケ

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