美術の佐々木記貴、照明の斉藤勝範、キャスティングの百武恵美子。
イワモケ組の常連スタッフですが、事の始まりはすべてこのドラマでした。

広島の仕事、12年前からですが。
いまだに続いています。
こんなに長く続くとは、夢にも思っていませんでした。
サンモールという広島紙屋町にあるファションビルが、
クライアントです。
このサンモールが、
フジテレビの「月9」後に5分枠を1年分。
1社提供で買ったのでした。

それで、なにをしたものか?と相談され。
「ラブラブトンマ計画」という、
地方ドラマをやる事になったのです。

テレビで流せるものなら、
なにをやってもいいという事でしたので。
(と。わたしが勝手に思い込んでいたかも知れませんが)
ドラマツルギーというものを破壊してやろうと思いました。

通常、脚本というものは。
ある程度「ハコび」を決めてから執筆しますが、
この時の脚本は何も決めずに書き出し。
そのまま面白い方へ面白い方へと、勢いだけで書いてみました。

この方法は漫画家時代によくやっていた方法で、まずひとコマだけ。
いきなり本描きをして、
その絵をじっと見つめた後にまたひとコマ本描きをする。
そんな調子でどんどんコマをうめてゆくと、
実にへんちくりんな漫画が出来上がるのです。

この「ラブトン」脚本も、実にへんちくりんでした。

しかしです。
ドラマと言っても地方局番組です、
とにかく信じられないくらい制作費がない。

今考えると、よくもまあ。
あんな予算で作ったものだと感心します。

もう時効だから白状しますが、
ロケ先で電気を泥棒しまくりました。
店舗脇にあるコンセントにドラムを差し込み、
延々と現場まで伸ばして撮影していました。
近くに電源がない時は、
公園トイレから直結して電気を盗みました。

本当に悪いことばかりして、
どうもすみませんでした。
イワモケ