2008-09-25

ラルジャン

1983年公開。
ロベール・ブレッソン監督、最後の映画です。
この後ブレッソンは、「創世記」を撮るつもり。
らしかったのですが、結果的には実現せず。
これが遺作となってしまいました。
しかしこの作品は、ブレッソン映画の集大成とも言える。
最高の仕上がりです。
徹底的に説明を排除された脚本、その皮肉なストーリー運び。
主人公をそこまで突き落とすかと、ある意味唖然とさせられる結末。
わたしはこの監督が大好きなのですが、
日本人にはかなり評判の悪い(理解不能らしい)監督です。
ブレッソン映画のドキドキ感(緊張感)って、
どうしてわかってもらえないのか。
不思議で不思議で、悲しくなります。

イワモケ

2008-09-24

病気と病院

今年の夏。
右手が強くしびれる、という症状が現れ。
当初は。
少し右手を休めれば、治まるだろうと様子を見ていたのですが。
治まるどころか、更にしびれが激しくなり。
さすがに心配になって、近所の整形外科に行きました。

病院(歯科医院以外)に行くのは、
みみずにおしっこをかけた以来ですから。
36年ぶり、くらいになるのでしょうか。
子供の頃から、
病院に行くと最終的には必ず死ぬ。
という事実を見て育ち、
病院を毛嫌いして生きてまいりました。

しかし、
もうオヤジです。
酒と喫煙、
体にとても悪い嗜好です。
自然治癒力の限界が近づいているかも知れぬと、
病院に駆け込んだわけです。

「首じゃないかと思うんだけど」と、医者に言われ。
首を中心にレントゲン撮影をされましたが、まったく異常がない。
「たぶん首なんだろうけど」と、医者は首を傾げ。
「とりあえずはしばらく、
首のけん引リハビリを続けてもらって、
様子をみてみましょう」と。
リハビリ・ルームに廻されました。

爺婆と一緒に首を引っ張られたけれども、
どうもすっきりしない。
なんだか違うなあ、と。
この病院に強い違和感を感じて、
病院をかえてみました。

インターネットで調べて。
東大医学部出身の「しびれの権威」なる、
先生を発見しました。
ここの先生は、
整形外科と脳外科とを両方診られる方で。
これはいいと、
診察してもらうことにしました。

というのも、
わたしの父親やその兄弟たちは全員。
脳の血管が切れて死んでいますので、
もしかして俺も脳か?と。
とても不安になった次第であります。

新しい先生は、事情を聞くなり。
「頸椎ヘルニアですね」と、
断言致しました。
「脳は問題ないでしょうか?」と、
わたしが尋ねると。
「その可能性もないわけではないです、
念のため脳検査もしてみますか?
MRIは通常6万円程度かかりますが、
8千円程度で済む検査をしてもらいましょう。
もったいないですから」と先生が仰有る。
8千円程度ならと安心して、
お願いすることにしました。

先生の紹介状を持って、
新宿にあるMRI検査専門院を尋ねて。
8枚のMRI画像を撮影しました。
ちょうど新しい先生の所がお盆休みの為、
1週間近く撮影されたMRI画像をわたしが保管し。
お盆休み明けに新しい先生に見てもらうという、
段取りでした。

事務所にある写真用のライトボックスで、
1枚1枚丁寧に見てみましたが。
何が異常で何が正常なのか、
よくわからない。
インターネットで異常な脳のMRI画像を検索して、
それと自分の脳とを比べてみましたが。
別段、異常はないようでした。しかし、よくよく考えてみますと。
患者に、1週間近くもMRI画像を持たせたりして。
無神経といいましょうか、
いい加減といいましょうか。
もしヘンな陰とか空洞とか患者自身が発見したら、
マズいんじゃないですか?
患者の心情というものを考えていなといいましょうか、
まったくヘンな話です。

それとだいたい。
レントゲン写真とか、MRI画像とかの所有権って。
患者にあるのか、病院にあるのか、よく分らない。
もし患者側に所有権があるのなら、このMRI画像も欲しいし。
その前の病院で撮影した、
首のレントゲン(とても綺麗な頸椎でした)も欲しい。
欲しいけど、
くれないんだろうな?きっと。

などなどと、
不安な毎日を送りつつも。
時は過ぎて、お盆明けに。
新しい病院に行って、MRI画像を見てもらいました。
「あなた、見ましたね?」と。
先生に言われるのが怖かったけど、
全然気づかれなくて(そんなことは想定していないようです)。
「血管もしっかりしてるし、脳の方は全く問題ないですね」と。
太鼓判押され安心していますと、
「やっぱり頸椎ヘルニアということになりますから」と。
先生は仰有いまして、
「今日は首のけん引をしてもらいましょう」と逆戻り。
またあれをやるのか、全然効果なしなんだけど。
などと思いつつも、成り行きでまた首吊りリハビリです。

帰り際。
「次回はいつ来られますか?」と白衣のお姉さん、
「ずっと首つりですか?」と不機嫌そうに言うと。
「いえいえ。首だけじゃなくて、
他にもいろいろあります」などと適当な嘘をつく。
とりあえずでいいからと言われ、
仕方なく次回のリハビリ予約を入れて帰りましたが。
それからその病院には、行っていません。

医者などに、
病気を治してもらおうと思った俺がバカだった。
ずっと今まで薬も飲まず、
医者にも行かず、
自力で治して来たじゃないか。

医者にはもう頼らないと、強い気持ちを持ちましたら。
なんだか気が楽になり、不思議としびれが治まり。
今では、完治に近い状態になりました。

病は気からです。
自分の病気を他人になんとかしてしてもらおう、
などという弱い気持ちがいけないんだと。
改めて、悟りました。
だからやっぱり、病院には行きたくありません。
このペースですと、
次回病院へ行くのは2044年頃です。

イワモケ

2008-09-18

Keiko(その2)

もう2度と観られないと、あきらめていたら。
唐突に、DVDが発売されました。
日本映画専門チャンネルでも放映され、
わたしは久々にこれを観直して。
DVDまで買ってしまいました。
9月22日の26時~、
日本映画専門チャンネルで再放送されます。
見逃した方は、どうぞこちらで。
DVD付属の解説書によると、クロード・ガニオン監督は。
1970年に来日。
京都を中心に8年、日本の伝統を16ミリで追い続け。
29歳で長編第1作となる、「Keiko」を撮られたそうです。
エンド・クレジットを確認すると、撮影現場のスタッフ総数は。
制作(1名)監督(1名)撮影&照明(2名)、
録音(1名)記録(1名)美術(1名)の計7名です。
撮影と照明は兼任されていて、
助手を入れたのは照明助手に1名だけです。
理想的なローバジェット・スタッフィングです。
それと音楽。
作曲と演奏は深町純さんという方で、
以前は洗足学園音楽大学で教授をなさっていたようです。
この音楽がなんとも、いいカンジです。
改めて観直してみて、
その独特な映画展開を音楽が随分と助けていることを。
再認識、致しました。

イワモケ

2008-09-17

その他大勢が観る映画

うちの同居人(女)は、
わたしと出会うまでその他大勢が観るハリウッド映画と、
その他大勢が観る日本映画しか、
観たことがなかったらしいです。

ですから、出会った頃。
映画とかの趣味が、まったく噛み合わなかったんです。
山口県にある周防大島という島に1年、
彼女と出会っていきなり一緒に住んだのですが。
この島で映るテレビといえば、NHKと民放連合。
つまりひとつのチャンネルに民放各局の人気番組が、
ごちゃ混ぜ状態のふたつのチャンネルしかない状態でした。

なので、
スカパーのアンテナを取り付けて。
日本映画専門チャンネルや、
フィルム・イマジカなどを視聴していました。
巳喜男だの雄三だの保造だのと、
同居人にとっては観たことも聞いたこともない監督たちの作品ばかりです。
当初は投げっぱなしの(オチのない)終わり方に、不満をのべておりましたが。
次第にその、独特な世界にのめり込み。
今では、かなりの独特映画通です。

ずっとわたしは。
映画的趣味というものに、
ある疑念を抱いて生きてまいりました。
その他大勢が観る映画を、
本当に好きで観ている人って、
観客動員数の半分もいないんじゃないでしょうか。
他になにを観ればいいのかわらないから、
仕方なく観てるんじゃないのかしら。
などと、
その他大勢の同居人を観察研究して。
安心したりしている、次第です。

イワモケ

2008-09-16

プログレ

「どんな音楽を聴かれるんですか?」
などと、女子はよく質問する。
そんな時わたしは、
「プログレ」と、
答えることにしています。
大抵の女子は、
「?」と言葉を失います。

フォークソングから始まって、
ハードロック、
パンク、
ニューウエイブ、
ダブ。
いろんな音楽の変遷があったけれども、
プログレだけはずっと聴き続けています。
中学ん時からですから、
もう30年以上、
聴き続けていることになります。
ピンク・フロイド、
イエス、
エマーソン・レーク&パーマ、
キング・クリムゾン。

プログレが再評価されて、
若い人々を中心に再ブレークする。
そんな日はやって来ますでしょうか。
そうなった暁には、
胸を張ってプログレ。
語ります、です。

イワモケ