今年の夏。
右手が強くしびれる、という症状が現れ。
当初は。
少し右手を休めれば、治まるだろうと様子を見ていたのですが。
治まるどころか、更にしびれが激しくなり。
さすがに心配になって、近所の整形外科に行きました。
病院(歯科医院以外)に行くのは、
みみずにおしっこをかけた以来ですから。
36年ぶり、くらいになるのでしょうか。
子供の頃から、
病院に行くと最終的には必ず死ぬ。
という事実を見て育ち、
病院を毛嫌いして生きてまいりました。
しかし、
もうオヤジです。
酒と喫煙、
体にとても悪い嗜好です。
自然治癒力の限界が近づいているかも知れぬと、
病院に駆け込んだわけです。
「首じゃないかと思うんだけど」と、医者に言われ。
首を中心にレントゲン撮影をされましたが、まったく異常がない。
「たぶん首なんだろうけど」と、医者は首を傾げ。
「とりあえずはしばらく、
首のけん引リハビリを続けてもらって、
様子をみてみましょう」と。
リハビリ・ルームに廻されました。
爺婆と一緒に首を引っ張られたけれども、
どうもすっきりしない。
なんだか違うなあ、と。
この病院に強い違和感を感じて、
病院をかえてみました。
インターネットで調べて。
東大医学部出身の「しびれの権威」なる、
先生を発見しました。
ここの先生は、
整形外科と脳外科とを両方診られる方で。
これはいいと、
診察してもらうことにしました。
というのも、
わたしの父親やその兄弟たちは全員。
脳の血管が切れて死んでいますので、
もしかして俺も脳か?と。
とても不安になった次第であります。
新しい先生は、事情を聞くなり。
「頸椎ヘルニアですね」と、
断言致しました。
「脳は問題ないでしょうか?」と、
わたしが尋ねると。
「その可能性もないわけではないです、
念のため脳検査もしてみますか?
MRIは通常6万円程度かかりますが、
8千円程度で済む検査をしてもらいましょう。
もったいないですから」と先生が仰有る。
8千円程度ならと安心して、
お願いすることにしました。
先生の紹介状を持って、
新宿にあるMRI検査専門院を尋ねて。
8枚のMRI画像を撮影しました。
ちょうど新しい先生の所がお盆休みの為、
1週間近く撮影されたMRI画像をわたしが保管し。
お盆休み明けに新しい先生に見てもらうという、
段取りでした。
事務所にある写真用のライトボックスで、
1枚1枚丁寧に見てみましたが。
何が異常で何が正常なのか、
よくわからない。
インターネットで異常な脳のMRI画像を検索して、
それと自分の脳とを比べてみましたが。
別段、異常はないようでした。しかし、よくよく考えてみますと。
患者に、1週間近くもMRI画像を持たせたりして。
無神経といいましょうか、
いい加減といいましょうか。
もしヘンな陰とか空洞とか患者自身が発見したら、
マズいんじゃないですか?
患者の心情というものを考えていなといいましょうか、
まったくヘンな話です。
それとだいたい。
レントゲン写真とか、MRI画像とかの所有権って。
患者にあるのか、病院にあるのか、よく分らない。
もし患者側に所有権があるのなら、このMRI画像も欲しいし。
その前の病院で撮影した、
首のレントゲン(とても綺麗な頸椎でした)も欲しい。
欲しいけど、
くれないんだろうな?きっと。
などなどと、
不安な毎日を送りつつも。
時は過ぎて、お盆明けに。
新しい病院に行って、MRI画像を見てもらいました。
「あなた、見ましたね?」と。
先生に言われるのが怖かったけど、
全然気づかれなくて(そんなことは想定していないようです)。
「血管もしっかりしてるし、脳の方は全く問題ないですね」と。
太鼓判押され安心していますと、
「やっぱり頸椎ヘルニアということになりますから」と。
先生は仰有いまして、
「今日は首のけん引をしてもらいましょう」と逆戻り。
またあれをやるのか、全然効果なしなんだけど。
などと思いつつも、成り行きでまた首吊りリハビリです。
帰り際。
「次回はいつ来られますか?」と白衣のお姉さん、
「ずっと首つりですか?」と不機嫌そうに言うと。
「いえいえ。首だけじゃなくて、
他にもいろいろあります」などと適当な嘘をつく。
とりあえずでいいからと言われ、
仕方なく次回のリハビリ予約を入れて帰りましたが。
それからその病院には、行っていません。
医者などに、
病気を治してもらおうと思った俺がバカだった。
ずっと今まで薬も飲まず、
医者にも行かず、
自力で治して来たじゃないか。
医者にはもう頼らないと、強い気持ちを持ちましたら。
なんだか気が楽になり、不思議としびれが治まり。
今では、完治に近い状態になりました。
病は気からです。
自分の病気を他人になんとかしてしてもらおう、
などという弱い気持ちがいけないんだと。
改めて、悟りました。
だからやっぱり、病院には行きたくありません。
このペースですと、
次回病院へ行くのは2044年頃です。
イワモケ
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