2012-01-03

初日の出

午前3時35分、
「武蔵御獄神社初日の出号」に最寄り駅の河辺から乗車する。
車内には山ガールと山親爺、
へべれけ朝帰りと初詣に向かうらしき大学生風の若者たちで混み合っていた。
午前3時57分、御獄駅に到着。
改札を抜けて、バス乗り場に向かうと長蛇の列。
すし詰めのバスに揺られて、なんとか滝本駅に到着。
ここからまた、すし詰めのケーブルカーに乗って。
御岳山駅に到着したのが、午前4時35分頃。
御獄神社の脇を抜けて、いよいよ「奥の院周遊コース」に入る。

さあヘッドライト点灯して、いざ大岳山へ。
と意気込んでみたが、本当に真っ暗で恐ろしくなってきた。
熊なんぞと遭遇したら、どうしよう?
熊ちゃん、静かに冬眠してておくれと祈りながら。
ひとり真っ暗な山道を進むと、5人組の登山者たちに追いついた。
ヘッドライトが5個あると、こんなに明るいのか。
こりゃあ有り難いと、このグループの最後尾にぴったりつき。
見知らぬお父さんと世間話などしながら進みますと、
徐々に登りがキツくなって来て急失速する5人組。
まあ、この辺りが潮時だなと。
「お先です」と5人組に別れを告げて、再びひとり旅。
ぐんぐんぐんぐん登って、ふと左手を見てみると。
眼下に広がるこの、百万ドルの夜景。
大岳山に登るのは2度目だが、こんなに夜景が綺麗だなんて。
昼間の登山では、想像も出来なかった。
カメラにこの素晴らしい夜景を収めたいところだが、
私のヘボカメラでは当然写せる筈もなく諦める。

更に暗い山道を登り続けると、
遠くからこちらに近づいて来るヘッドライトの光。
これがローソクの灯りなら、
「八つ墓村」だなとほくそ笑みながら進むと。
すれ違い様、「御岳山はこっちですか?」と尋ねられたので。
「はい、こっちです」と答えて別れたが、あの男性。
さて、どっから登って御岳山を目指しているのでしょう?
ホント不思議だなと、首を傾げ。
しばらく歩くとやっと、大岳山荘跡に到着。
ここまで来れば、もう着いたも同然。
一安心して水分補給していると、
張ったテントの前で焚き火をしている中年男性がひとり。
寒そうに身体を屈めて、コーヒー的なものを飲んでいた。
元旦の山登りは初体験だが、
ほんと色んな人がいるもんだと感心しながら更に進んで。
大岳神社脇を抜ければ、最後の岩登り。
この寒空に大汗かきかき、遂に登頂大岳山。
山頂には15名程の先客たちが、初日の出を撮ろうと。
広げた三脚にカメラを乗せて、東の空に向けて待ち構えている。
携帯電話を取り出して時間を確認すれば、午前6時10分過ぎ。
そのまま嫁に電話してみたら、何故か通じた。
ソフトバンクは全然ダメという悪評をよく耳にするが、
大岳山で電話が通じれば大したもんだ。

嫁に無事だと報告を済ませ、
彼女に準備してもらったホットレモン。
こいつを飲んで温まっていると、
たまたま座った岩の真っ正面。
うっすらこう、富士山が見えるじゃないか。
「山の神様、ほんの一瞬でいいから。
雲を除けて初日の出を拝ましてくださいまし」と、
本気で祈っている先客たちの声。
これはいい席を確保した、今年はどうも雲が邪魔をして。
初日の出はムリっぽいから、初富士を楽しもう。
それからじーと、
美しい富士の山を見つめて日の出待つ。
さっきまで大汗かいていた身体はすっかり冷え、
ホットレモンをおかわりして暖を取る。
おそらくこの山頂、氷点下6℃くらいじゃないのかな?
振り返って、周囲を見回してみると。
15名程だった先客たちがいつの間にか、
倍程に膨れ上がっていた。
男9、女1の割合。
山ガールたちはきっと皆、日の出山ですね。

午前6時30分過ぎ、東の空は徐々に明るくなったが。
やっぱり雲が邪魔をして、初日の出が見えない。
私は真正面に見える富士山を撮ろうと、何度もカメラを構えていたが。
突然、バッテリー切れマークが点灯。
充電して来たばかりのバッテリーなのに、何故?
あり得ないんだけど?
こんな大事な時に、カメラが使えないなんて。
きっと寒さのせいだろうと、バッテリーを取り出して。
手でこすって温めたら、少し残量が増えた。
広角のままだと撮影出来るけど、
ズームを使うと途端にシャットダウンする。
まったく正月早々、ツイてないぜ。
初日の出も拝めないし、カメラは絶不調だし。
これ以上ここに居ても仕方がないから、下山しようと。
立ち上がったのが、午前7時過ぎ。
岩場を下り、
大岳神社まで戻ると不思議な朝日が神社を照らしていた。
そうだったのか、この大岳神社は初日の出神社だったのかと。
感心しながら、更に下山する。

先日、
「登山詳細図・奥多摩東部」という新しい山の地図を購入した。
「山と高原地図」には掲載されていない(もしくは点線でしか掲載されていない)
ルートがいくつもあって、今日はこれを試そうと思う。
という訳で途中、「サルギ尾根」へ入って。
なんとなく、「上高岩山」の展望台に着いた。
ホントなんとなく着いた展望台だったが、これが大当たり。
360度近い眺望の展望台で、超素晴らしいのに誰もいない。
来年はここで初日の出を見た後、大岳山に登って初富士を見よう。
そうだそうしようと、カメラを取り出して素晴らしい眺望を撮影し始めたら。
どういう訳か、ズームも問題なく使えて。
すっかり、カメラの調子が戻っていた。
なんだったんだろう?
大岳山の呪いだったのか、ホント訳がわからない。
ここから「ロックガーデン」まで下る、謎のコースを試してみる事にしたのだが。
これがもう、とんでもない悪路で笑ってしまった。
随所に鎖と梯子が用意されていて、整備はされているのだが。
急勾配過ぎてホント、笑ってしまう。
いつか元気のいい夏の日に、この登りを試してみよう。

どうにかこうにかロックガーデに辿り着いて、
天狗岩を右手に御岳山へ戻ることにする。
元旦の早朝に何故か、ロックガーデンを歩いている。
不思議な感覚に浸りながら、凍った小川を写真に収めていると。
「おめでとうございます」と、声を掛けられた。
こちらも「おめでとうございます」と、挨拶したが。
見知らぬ人に、あけおめ挨拶するのって。
ホント、山ならではだと思う。
街でいきなり、
知らない人に「おめでとうございます」と声を掛けても。
頭のおかしい人だと思われて、無視されるだけだろう。
でもね、知らない人に。
「おめでとうございます」と挨拶するのって、悪くないぞ。
広めよう、知らない人におめでとうの挨拶ってかッ?

なんてんで更に進み続けると、ゴソゴソゴソゴソと大きな物音。
驚いて、山の斜面を見てみると。
私に遭遇してびっくりしたらしい子熊が、
斜面を駆け下りて行くのが見える。
恐ろしい、冬眠していないじゃないか。
子熊で良かった、親熊じゃあひとたまりもないぞ。
正月から顔面血だらけで、病院送りだ。
しかし、御岳山のこんな近くに熊がいるなんて。
油断大敵、熊注意。
注意一秒、怪我一生ってかッ?

うーんやれやれ困った、
五反田から毎年初詣に訪れる美術の佐々木先生と。
その内縁の奥さんで、演出家の八代さん。
11時頃、御獄の商店街で待ち合わせしているんだけど。
まだ、9時前じゃないか。
この後、日の出山にも登って下りてで11時前の計算だったが。
さすがにもう、くったくた。
真っ暗闇の登山って、明るい登山の倍疲れるな。
しばらく平尾平展望台で休憩して、
日の出山に登ろうか悩んでみたが。
やっぱりもう、登る体力が残ってないみたいだから。
御岳の集落でも散策して、
時間をつぶそうとぶらぶらあてもなく歩く。

しかし皆さん早起きですね、
元旦の朝っぱらから御岳山に来るは来るはの大盛況。
おそらくきっと、
高尾山はもっと大変な事になってるんでしょう。
山が流行るのはいい事なのか、悪い事なのか。
まあ、山の人はマナーが大変よろしいから。
いい事なんでしょうね、海が流行るより。
などなどと、写真撮り撮り散策していると。
午前10時過ぎ、
佐々木先生から「ケーブル駅に到着」との電話です。
御獄神社の入口で待ち合わせて、ベンチに腰掛けて待つ事30分。
皆さんが大変苦労する、ケーブル駅から御獄神社までの急登り。
やっぱり高血圧先生は遅かった、
「遅いよ先生、時間掛かり過ぎ」と文句をひとつ。
私は概ねクリスチャンだから、お二人で参拝して来てもらって。
佐々木先生行きつけ、「蕎麦処・紅葉屋」さんへ向かう。
もうなんだか知らないけど、
お腹がぺこぺこだから思わずカレーライスを頼んでしまったら。
「ここは蕎麦が美味しいんだから、
蕎麦食べなきゃダメだよ」と注意され。
佐々木ご夫妻の頼んだ、
味噌田楽とざるそばとをビールのあてにして。
ちっちゃいその、新年会です。

ボンカレーの味にそっくりなカレーライスを平らげて、
すっかり満腹大満足。
佐々木ご夫妻とは、ケーブル駅前でお別れして。
私は大塚山方面からとぼとぼ、下山です。
今日はひとつ、
大塚山の電波塔を左に折れる。
「鉄五郎新道」というのコースを試してみようと、思います。
これも「登山詳細図・奥多摩東部」で発見したコースですが、
これまた大変な急斜面でした。

御前山から奥多摩湖へと続く急斜面とか、
本仁田山の恐ろしい急斜面とか。
それに匹敵する程の急斜面を何度も滑りながら、
格闘する事約90分。
想像以上に時間も掛かったこのコース、2度とないなと心に決めましたが。
ふと、途中で挨拶を交わしたおじさんを思い出す。
あの人は下から全部登って来たのだろうか、凄いな。
結構、涼しい顔して登ってたけど。
そうだ、これを登らなきゃ。
あのおじさんに、負けた事になるじゃないか。
機会があればもう一度、ここを登りきってやると静かに誓い直して。
青梅線の古里駅に到着したのが、午後2時過ぎ。

御獄駅へ午前4時に到着して、早10時間余り。
長い長い、私の初日の出の旅が終わりました。
正月早々、身体の節々が筋肉痛って。
ホント、なんて爽快なんでしょう。
朝から酒飲んで、ゴロゴロする不健康な人生よサラバです。
これに懲りず、毎年の習わしにしますです。
あー、疲れた。

イワモケ

2011-12-01

石堂先生

横浜にあった映画の専門学校に通っていた2年目、
私は演出ゼミではなくシナリオゼミへと進みました。
しかし、シナリオゼミに講義にやって来る先生方はポンコツばかりで。
ほとんど、興味のある講義が無くて。
毎日、横浜とは逆方向の東京方面へ映画を観に行ったものですが。
唯一、例外的に全講義に出席したのが。
本日、お亡くなりになられたと発表があった石堂淑朗先生の講義でした。
高校生時代、「太陽の墓場」や「無常」なんぞを観て感化されていたので。
もう、目をギンギンに輝かせて講義を聞いたものです。
講義で何を話されたか、今ではさっぱり覚えがありませんが。
安部公房、この方の悪口をずっと話されていた様に記憶しております。
東大文学部ドイツ文学科卒の石堂先生、
卒論のテーマは「カフカ」だったそうで。
詳しいが故に、
安部公房はカフカのパクりで許せないというのが持論でした。
あれから30年余り、
すっかり石堂先生のことなんぞ忘れて生活しておりましたが。
今日その訃報を聞き、
改めて石堂先生が広島出身だったと知って驚きました。
当時から知らなかったのか、忘れていたのか。
「石堂先生、広島県人だったのかあ」と、ひとりつぶやいてしまいました。
ただの偶然か、運命なのか。
縁もゆかりもない広島を、
毎年少なくとも2度は訪れるという生活も早15年。
何を隠そう、石堂先生。
私が初めて会った広島県人だった、という事実に愕然としたのでした。
その後、神足裕司さんと出会い。
広島サンモールという、妙なクライアントと出会い。
数々の広島県人と会ってまいりましたが、
その発端が石堂先生だったというのは。
本当に、感慨深いです。
石堂先生、ご冥福を祈ります。
映画「無常」は、サイコーであります。
イワモケ

2011-05-21

武蔵五日市駅~日の出山~日向和田駅

JR拝島駅で、青梅線から五日市線に乗り換えまして、
武蔵五日市駅行きに乗り込みましたら、軽装の大学生風男女がわんさかです。
登山靴を履いているのはわたしだけで、なんだか場違いな雰囲気ですね。
青梅線は山登り、五日市線は川遊び。そんな棲み分けなんでしょうか。
10数年以上振りの武蔵五日市駅ですが、すっかり立派な駅に変身しちゃてます。
川遊びの人たちは南側の秋川、わたしは北側の金比羅尾根から、
日の出山(902㍍)を目指しますから、若人とはココでお別れです。

檜原街道を西に進みまして、
東町という交差点を渡って右に折れて、
五日市小学校と五日市中学校の間を抜けてしばらく歩きますと、
市倉商店さんの脇に道標がありますから、それに従って、
右に曲がってしばらく進めば、
金比羅山(468㍍)に向かう登山道に入ります。
先日、登山雑誌を立ち読みしておりましたら、
運動前のストレッチは無意味で、
ひと汗かいて血流が良くなったところで、
ストレッチというのが新常識だそうです。
今日はその新常識とやらを試してみます。
ひと汗かいたところで、琴平神社のある金比羅公園に立ち寄りまして、
膝中心でゆっくりストレッチしてみました。
わたしは左膝に爆弾を抱えて悩んでおりますから、
これで改善してくれれば助かります。
金比羅公園から金比羅尾根に戻って、
尾根道を歩き続けますと、なんとも涼しい風が通り抜けます。
今日は30℃に迫ろうかという、
とんでもない夏日ですから、この涼風は最高です。
あんまり気持ちいいから、
にやにやしながら尾根を歩き続けます。
大して登らずに、
涼風の尾根道を堪能出来る金比羅尾根は最高です。
これはきっと、真夏でも涼しいに違いない。
真夏にもう1度歩いて、本当に涼しいか確認しよっと。
登山客もほとんど見かけず、
時々すれ違うトレイルランニングな人たちが少々でしたが。
白岩ノ滝の分岐、つるつる温泉の分岐などを越えますと、
さすがに混み合って参りました。
さて、日の出山へ向かう最後の階段登りです。
三室山側からの登りよりも、更には御岳側からの登りよりもラクな気がします。
山頂から下りて来る若い団体さんを待って、最後の石段を登り切りますと、
出発から2時間弱で毎度お馴染みの日の出山到着です。
この山頂の御来光がとても綺麗らしく、2012年の正月はひとつ、
夜中に登ってみようかと考えておりますが。
今日歩いた金比羅尾根の方が、夜歩きに向いているかも知れませんね。
やってみたいような、やりたくないような。
頭にライト付けて登るのって、どうなんでしょう。
御来光の為ですから、お正月だけ頑張ろうかな。

山頂でひとり、自炊のインスタントラーメンを食べているお兄さんの横で、
汗だくTシャツを着替えて、タオルと頭の手拭いもとっ替えて、
ゆっくり水分補給をして、さあ下山です。
今日は三室山(646㍍)を抜けて、JR青梅線の日向和田駅から帰ることにします。
時間差ストレッチ効果でしょうか、膝の状態がとても良いので、
急勾配を久しぶりにの忍者下りです。
もうトントコ飛び跳ねて、トレイルランニングな人みたい。
これが出来ると下りは本当にラクですな。
あっという間に急勾配を片づけて、楽しい尾根歩きです。
ここの尾根は何度も歩いておりますが、
金比羅尾根に較べると風がなんだか生あったかい。
青梅はあきる野に較べて、割合高い山に囲まれているからでしょうかねえ?
金比羅尾根は最高だったなあと感慨に浸りながら、
日向和田駅から電車に乗って帰りました。

イワモケ

大晦日 夜中に登ろ 日の出山

武蔵五日市駅→金比羅山(468㍍)→金比羅尾根→タルクボ峰→日の出山(902㍍)→三室山(646㍍)→日向和田駅

2011-05-15

大塚山~ロックガーデン~大岳山

三頭山(1531㍍)、先日登った御前山(1405㍍)。
そして今回登ろうと思います、大岳山(1266㍍)。
これを奥多摩三山と呼ぶそうです。

JR青梅線の古里駅で下車致しまして、
多摩川を渡って吉野街道を進みますと。
右手に丹三郎という有名なお蕎麦屋さんが見えて来ます。
200年程前に建てられた茅葺民家で戴く蕎麦ってんで。
今日も超混みの御様子です。
今度平日にでも1度、立ち寄りたいと思います。
ちなみに蕎麦は天せいろのみで、1200円だそうです。
その先にある道標に従いまして、
吉野街道を外れて坂を上がりますと。
御岳山登山口と書かれた看板が現れます。
ここから大塚山の登山道に入ります。
足元も悪くなく、整備されている登山道なのですが。
どうも人気がないようで、登山者は疎らです。
1時間と30分程で大塚山頂(920㍍)に到着しました。
山頂では初老の御夫婦が仲良く昼食中ですが、
まだまだ先が長いので御免なすって。
御岳のビジターセンター横を抜けまして、
御岳神社へと続く急坂を登ります。
今日は滝を見て歩こうと思いますので、
まずは七代の滝を目指してみました。
滝へと続く一方通行の鉄製階段は大渋滞です。
消えた山ガールさん達が、わんさかいました。
下まで下りて滝を鑑賞しましたが、うーんイマイチ。
延々と下りて来た階段を引き返します。
天狗岩で遊んでいる子供達を横目に、更に先へ進みますと。
山ガールを筆頭に、小さな御子さんを連れた家族とか、
小型犬を小脇に抱えたキャバ嬢とか。
ロックガーデンは凄いことになっております。
早足でもって綾広の滝を抜けますと、
大岳山方面と天狗の腰掛け杉方面との分岐に出ました。
ここで皆さんとは御別れを致しまして、わたしは大岳山を目指します。
芥場峠を越えまして更に進みますと、岩場の連続です。
ロッククライミング状態で這うように急坂を登り続けまして、
ようやく大岳山頂(1266㍍)に到着致しました。
2組の先客がベンチを占拠しておりましたから、
岩の上にリュックを置いて着替えを済ませて、さあ下山です。
今日は海沢探勝路という、
とってもマイナーなコースで下山する予定です。
しばらく下れば、鋸山と海沢探勝路との分岐がある筈。
そう思いながら下りましたが、
海沢探勝路という道標が出て来ない。
おかしいなと地図を広げておりましたら、
20代の息子を連れた親切なおばちゃんが、
声を掛けてくれました。
「白丸へ下りたいのですが」と私。
ちょうどそのおばちゃん達も白丸から登って来たそうです。
道標が非常に分かり難いが、
ここと大岳山の中間に分岐があるそうです。
どうやら道標を見落としてしまった様なので、
お礼を言って下って来た道を引き返す事にします。
15分程戻りますと、確かに道標はありましたが。
海沢探勝路とは書いてない。
道標の下に黄色いビニールテープが貼ってあると、
おばちゃんに教えてもらいましたから。
確かにコレだってんで、自信を持って曲がる事が出来ました。
もしあのおばちゃんに出会ってなかったら、
海沢探勝路から下山するのを諦めていたでしょうね。
細い山道をしばらく下りますと、
海沢園地という道標がやっと出て来ました。
図書館で借りたガイドブックに、
このコースが素敵と書いてありましたから。
試そうと思ったのですが、この登山道。
今はすっかり廃れてしまったのか、
道が時々消失していたりします。
最初は沢などなかったのですが、
途中から小さな湧き水が現れ、
それが段々大きな沢に変わってゆきます。
下まで行くと大滝、ネジレの滝、三ツ釜の滝になるワケですから。
ほんと水って不思議です。
大滝は圧巻でした。
アメリカ人なら全裸で滝壺に飛び込んで、泳ぐんだろうなあ。
どうも滝って呪われたイメージがあるから、
日本人は絶対泳がないよなあ。
滝で写真撮ると無数の顔が写ってたりするし。
でもアメリカ人は全裸だもんなあ、
滝が呪われているのって、気のせいかも知れないなあ。
などと、滝と呪いについて考えておりましたら。
無事、海沢園地に到着致しました。
あとは海沢川沿いの舗装道路を1時間程、
テクテク歩いて白丸駅へ向かいます。
川というよりは谷に近い海沢川を眺めながら、楽しく帰りました。
2本持って来たペットボトルは、空になっておりましたから。
ペットボトルに滝の水を入れて飲もうかとも思いましたが、
やっぱりどうもってんで、止めました。
石原都知事は自動販売機など電気のムダと仰有るが、
コンビニひとつない奥多摩町には、自動販売機が必要です。
駅の近くでやっと自動販売機を発見。
思わずコカコーラを買って喉に流し込んでみました。
ぷはー、たまに飲むコークは最高っス。
コーク飲み飲み、げっぷしーしー白丸駅に無事到着です。
古里駅を出発して6時間と30分。
昨夜、左膝を入念にストレッチしたせいか。
今日はこんなに歩いたのに膝が痛くないです。

年寄りは まずは屈伸 ストレッチ

イワモケ

古里駅→大塚山(920㍍)→御岳神社→七代の滝→綾広の滝→芥場峠→大岳山(1266㍍)→海沢探勝路→大滝→ネジレの滝→三ツ釜の滝→海沢園地→白丸駅

追筆。
気になって平日に嫁と行って参りました、丹三郎。
1200円の天せいろは、
1400円に値上がりしておりました。
天せいろの他に、蕎麦懐石などもありました。
わたし共は天せいろを美味しく頂きましたが、
1400円はちと高くて残念。

2011-05-04

山モケ復活

行楽猿女優である小林麻子さんの依頼を受けまして、
山モケを復活することになりました。
がっつり達成感のある山を登りたいと、
小林麻子さんはリクエストして来ましたが、
実力も分からずいきなり危険な山へお連れする事は出来ません。
ですから今回は青梅丘陵ハイキングコースから、
雷電山(494㍍)を抜けて軍畑駅に出る、
とっても安全なコースを選んでみました。
行楽猿女優の小林麻子さん、
キャスティング&脚本の藤田夫妻(通称=百武夫妻)、
以前駒場で事務所をシェアしていたグレタケさん、
漫画家の友沢ミミヨさんとフランス生まれで手足の長い小6愛娘と、
わたしとを含めた7名です。

青梅駅前のコンビニで待ち合わせをしました。
買い物と小便などを済ませて交番脇にある、
青梅丘陵ハイキングコースの大看板地図を見上げながら皆さんに、
本日の行程を説明していますと何故か、
初老の警察官も一緒にわたしの説明に耳を傾けております。
わたしの説明が終わると初老の警察官、
途中からトイレがないとか、
休憩所がないとか、
大変だから気をつけてと忠告してきました。
そんなことは合点承知之助ですが、
我々が頼りない素人集団に見えたのでしょうか、
しきりに心配しています。
民事不介入の警察も青梅まで来ると随分とお節介です。

永山公園を抜けて青梅丘陵ハイキングコースに入りましたが、
今日はいつもより人が少ないように思われます。
1時間半程歩いて矢倉台の休憩所で弁当休憩にしました。
先客でいた元気の良い老人集団が集合写真を撮って、
皆で合唱を始めました。
小津安二郎の「早春」を思い出します。
若い頃から山登りを楽しんでいるのでしょうね、
70、80になっても山は逃げません。
タダで健康になるんだもん、
こんないい趣味はありませんよ。

さて、後片づけをして出発です。
ハイキングコースが終われば山道に入り、
アップダウンが始まります。
高尾山が599㍍で、
雷電山はそれよかちょっと低いワケですが、
青梅駅から軍畑駅まで5駅を横断しますから、
高さはなくとも横に長いコースということになります。
山道に入って補助ロープの張られた勾配のキツイ坂を下りますと、
出発時は元気のなかった手足の長い小6娘が、
別人の様に元気になっております。
足元は小学生たちの間で流行っているらしい、
アキレスシューズの「俊足」です。
他の大人たちも山歩きに慣れてきて、
思った以上に快調なペースです。
三方山(454㍍)、
辛垣城趾跡を抜けて、
雷電山の山頂に到着しました。集合写真を撮って下山開始です。
手足の長い小6娘はどんどん元気になって、
スキップをしながら下山しております。
マイナスイオンパワーですね、
山はなんだか人を元気にしてくれます。
榎峠に出て、軍畑駅に到着したのは出発から4時間と30分後でした。
軍畑駅は高水三山帰りの登山客たちで混雑しておりまして、
上り電車はすし詰め状態です。
我々は逆にひと駅下って、
澤乃井ガーデンへ立ち寄ることにしました。

いきなり日本酒の試飲を始めるメンバーたち。
ぐい呑み片手に多摩川に架かる楓橋を渡り、
手足の長い小6娘が寒山寺の鐘をひとつ鳴らしますと、
南無ーっと黙祷です。
澤乃井ガーデンは大変混雑していまして、
食券を買うのもひと苦労です。
なんとか7人が座れる席を確保して、
モツ煮やら豆腐やら田楽やら焼きおにぎりやら、
澤乃井の地ビールを頂きながら舌鼓です。
小林麻子さんは、
やっぱりもっとがっつりした山に登りたいと仰有る。
手足の長い小6娘も全然平気だから登りたいと言う。
それでは山モケを月1開催として、
徐々に難度を上げてゆきましょう。
ということで6月にまた、
山モケをやることにしました。
山モケで川苔山まで行ければいいけど、
きっとその頃は7人いたメンバーも、
3人くらいになっているんでしょうね。

ほろ酔いでもって、
すし詰めの青梅線に乗り込みましたら、
勝手に車掌もどき小僧だの、
ずっと同じフレーズを歌い続けるオヤジだの、
大変妙な雰囲気の先頭車両です。
青梅駅までずっと笑いを押し殺して、
中央線直通列車に乗り込んで大笑い。
ふた駅でわたしは降りまして、
それでは皆さん、
また来月山で会いましょう。

イワモケ