2008-01-15

33年前の大罪

中2の夏休み、
当時友人たちとバンドを組んでいたわたし。
どうしてもベースとアンプが買いたくて、
夏休みにアルバイトをすることにしました。

とは言え、
ベースとアンプを買う為には10万円近いお金が必要です。

そこで、ドカチン(土木作業員)をやる事にしました。
父親の友人が建築会社の社長をしていましたので、
そのコネで中学生のわたし。
ドカチン、デビューです。
日給は7千円、中学生のバイトとしては破格です。
2週間働けば、目標達成です。
仕事は公園の造成作業でした。
鼻の赤いおっちゃんたちは優しく。
腰を悪くするから、あんまり真剣にやるなと注意され。
なまぬるーい仕事で、まったく疲れませんでした。

ある朝、
「今日は遠出すっから乗りな」
と言われ。
トラックの助手席に座りました。
トラックの荷台には、
山積みにされた古タイヤがあります。
トラックで走ること2時間近く、
山を切り開いた造成地に到着しました。
今日は古タイヤを穴に埋めるの作業だと言われ。
おっちゃんとふたりで大量の古タイヤを、
大きく掘られた穴に並べ続けました。

夕方には作業は終わり、
空のトラックで帰りました。
帰りの車中、
おっちゃんが教えてくれました。
さっき捨てた古タイヤの上に土をかぶせてな、
キレイにならしたら家建てんだ。
何も知らずにな、その家を買うヤツ。
かわいそうだな。
まあ、俺には関係ないけど?と。
ダメだろう?
家が傾くだろう?

それから、ずっと気になっているんです。
わたしが埋めた、古タイヤの上に住んでいる人のことが。
あれから、どうなってんだろう?

しかし、
まったく思い出せないんです。
そこがどこだったのか。
愛知県であることは、確かなんですけど。

イワモケ

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